龍笛(りゅうてき)

雅楽では旋律と装飾音を奏でる龍笛(りゅうてき)。
龍の鳴き声を模している楽器と言われている。
材質は煤竹もしくはプラスチック、全長約400mm、直径φ22〜27mm、裏側には指孔は無い。

楽譜は発音した唇の形が楽譜なっている。
例えるなら五常楽は「トロルイ〜、チラルイ」などの文字が書かれている。
そこから「間違える:トチル」という言葉が生まれた。

なお、竜笛にそっくりの楽器で能管といものがある。
竜笛は調律された楽器に対し、能管はそれぞれ笛によって音の高さやそれぞれの音の高低差が異なり、
高低差が1オクターブになっていないという違いがある。

ちなみに、祇園祭に使用されているのは能管になり、甲高い「ヒシギ音」が鳴るのが能管の特徴。
見分け方は頭の部分に、竜笛は錦(にしき)、 能管は頭金(かながしら)が嵌め込まれている。



龍笛(りゅうてき)

歌口

裏側は指孔がない

ヘッドの形状

竜笛は錦(にしき)(左)、 能管は頭金(かながしら)(右)が嵌め込まれている。

溝が切られているので持ちやすい