篳篥(ひちりき)

雅楽では主旋律を奏でる篳篥(ひちりき)
オーボエと同じ葦(あし)の茎から製作したダブルリード/廬舌(ろぜつ)を先端に付けて演奏する楽器。
そのため、演奏前にはお湯につけて、リード口を調整する必要があって大変。

胴体長さ182.5mm、直径φ15〜19mm、前方に7個、裏側に2個ある指孔がある。
裏側の指孔の1つはどの音を鳴らす時でも塞がなければならなず、最初から埋めておけばいいが何故か開いているという不思議な楽器。
1オクターブしか演奏することが出来ず、それ以外の音は休むか音程を少し下げて演奏している。

その音色は人の声に近いため、雅楽上では星獣には例えられていない。
運指を変えずに息の量や廬舌(ろぜつ)のくわえ方で、音程をなだらかにする演奏方法(ポルタメント)もあり、
そこから「いい具合に調整する:あんばい」という言葉が生まれた。





篳篥(ひちりき)

リードをお湯につける

リードが開く

指孔

裏側

フルート、尺八、竜笛、篳篥(ひちりき)のサイズ比較

オーボエやファゴット以上に難しい