ヴァイオリンコンサート

題目:千住真理子 ヴァイオリンコンサート
日時:2021.09.12
場所:アイザック小杉文化ホール
曲目:
J.S.バッハ:G線上のアリア
モーツァルト:トルコ行進曲
ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」ヘ長調 作品24
クライスラー:アロハ・オエ
クライスラー:オールド・リフレイン
カタロニア民謡:島の歌
ブラームス:ハンガリー舞曲 第20番
ドボルザーク:スラブ舞曲 第2番
ロシア民謡:黒い瞳
岡野貞一:故郷
モンティ:チャルダッシュ

バイオリニスト千住真理子さんによるコンサート
演奏に用いら入れるのは、1716年に作られた名器ストラディヴァリウス「デュランティ」。
ヴァイオリンの故郷/イタリア北部クレモナの約300年前の音色が読みがるような感じがしますね。

ちなみにストラディヴァリウスが高い理由は「300年ほど経っても未だに再現できない楽器」だからです。
良い音が出る理由は
1.木は夏と冬で年輪の間隔が異なるが、300年前は今と異なる涼しい気温であったため、Aはその年輪が均一である。
2.厚みを薄くすると楽器の響きは良くなるが、その分弦の張力で楽器がたわんでしまう。
 ストラディヴァリウスは形状を工夫して厚みを2mmと薄くしても強度が保っている(一般のヴァイオリンは厚みが3mmほど)

個人的には「オールド・リフレイン」と「故郷」は良かったです。
アンコールで3曲も追加で弾いて頂き、サービス精神旺盛でした。

2歳からヴァイオリンを始めて多くの大会で受賞したものの、音楽大学へは進まずに某大学の文学部を専攻した異色の音楽家。
あることがきっかけで、ブランクありながらも再び音楽の道に進んで今に至るところがすごいですね。

日本で超有名なヴァイオリン製作者/菊田浩さんの製作したヴァイオリンとストラディヴァリウスを弾き比べていたのを
以前テレビで見たことありますが、その時は音の違いがあまり分からなかったのですが、今回ストラディヴァリウスだけでも
生演奏を聴けて、ヴァイオリン好きにとっては大満足です。

千住真理子さん著者の「バイオリニスト 20の哲学」に書かれていた「がむしゃらに演奏した過去」には、
引き付けれれるものがありました。
弾けないフレーズを何度もさらう様は、奏者なら誰もが同じですね。
「他の人との差別化を図る「コンサート弾き」をすれば、入賞はし易いが自身の音楽性はどこに向かっているのか?」と
いう話には考えさせられるものがありましたね。


題目:クラシックの雫2021/室内楽コンサート
日時:2021.06.11
場所:富山市民プラザ
曲目:
モーツァルト:弦楽四重奏 第17番 変ロ長調「狩り」K.458 第一楽章
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K466(室内楽版)第一楽章
コルンゴルト:ピアノトリオ Op.1 第一楽章
コルンゴルト:弦楽四重奏 変ホ長調 第2番 op.26
コルンゴルト:ピアノ五重奏曲 ホ長調 op.15

クラシックの雫2021/富山県の若き演奏家たちによる室内楽コンサート 第1回 『2人のウォルフガング〜モーツァルトとコルンゴルト〜』。
曲目は以下になり、弦楽器が中心のコンサート。

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)とたエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897 -1957)は友の神童と言われ、
特にモーツァルトが12歳で書いた曲を、実際に聞いてみると驚かされるばかりですね。
コンマスの指揮振りも、近くで見られて、迫力が伝わってきました。

絵画のスライドショーの演奏は、他のコンサートには見られない演出で良かったです。
クラシックに合うワインも売られており、音楽の世界に浸ることができましたね。


題目:服部百音 with オーケストラアンサンブル金沢
日時:2021.09.20
場所:高岡文化ホール
曲目:メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64

8歳でオーケストラと初共演した天才バイオリニスト服部百音さん、オ―ケストラアンサンブル金沢とのヴァイオリンコンチェルト。
音楽に関連した名前で、また清楚なパンフレット写真とは異なり、豪快な演奏姿は驚きでした。
愛用の楽器「ピエトロ・グァルネリ」で、ストラディバリウスと肩を並べる名器。
ヴァイオリンの製作数がストラディバリウスに比べてグァルネリの方が少ないため、名前があまり知られていないが値段はこちらの方が高いとか。
グァルネリのヴァイオリンを生演奏で聴けるのだが貴重な体験です。



題目:徳永慶子 ヴァイオリンコンサート
日時:2021.11.10
場所:高岡文化ホール
曲目:
ポール・シェ−ンフィールド/「カフェミュージック」第一楽章
フリッツ・クライスラー/愛の哀しみ
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン/ピアノ三重奏曲第25番ト長調「ジブシー・トリオ」Hob.XV:25 第3楽章
セルゲイ・ラフマニノフ/ヴォカリーズOp34No.14
モーリス・ラヴェル/ピアノ三重奏曲 イ短調 第2楽章
ジョージ・ガーシュゥイン/サマータイム・女は気まぐれ
マヌエル・デ・フォリャ/スペイン民謡組曲より抜粋
アストル・ピアソラ/「リベロタンゴ」・「ブエノスアイリスの四季(秋)」
アントニン・ドヴォルザーク/ピアノ三重奏4番ホ短調「ドゥムキー」Op.90,B.166
クララ・シューマン/ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重奏曲 第3楽章

バイオリニスト/徳永慶子さんのヴァイオリンコンサート。
日本人で唯ひとりのグラミー賞保持の音楽家。

最後のアンコールで演奏された「ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重奏曲 第3楽章」は、
作曲家/ロベルト・シューマンの婦人でピアニスト/クララ・シューマンが残した唯一のピアノ・トリオ。 この隠れた名曲を生で聴けるとは!
それぞれの音がうまく噛み割っていて、心地よかったデス。
さすがグラミー賞保持者ですね。
音楽家の日常を自身の漫画を描いている絵柄とのギャップがまたすごい。



題目:ポール・メイエ × カルテット・アマービレ(弦楽四重奏)
日時:2021.11.27
場所:入善コスモホール
曲目:
モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調K.581
ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調Op.115

カルテット・アマービレ(弦楽四重奏)の女性3奏者の白いドレスはキレイでした。
花がある中での演奏はよりいっそう楽しめますね。
実力もお墨付きでうち3名は、宗次コレクションの名器を使用しているのだから驚きです。

第1ヴァイオリンの篠原氏が使用する楽器は、1832年製G.F.プレッセンダ ex「カール・フレッシュ」” (宗次コレクション)
ヴィオラの中氏が使用する楽器は、ドメニコ・モンタニャーナ(宗次コレクション)
チェロの笹沼氏が使用する楽器は、1771年製カルロ・フェルディナンド・ランドルフィ(宗次コレクション)



題目:奥村愛 plays ピアソラ ヴァイオリンコンサート
日時:2022.03.06
場所:糸魚川市民会館
曲目:
E.エルガー:愛のあいさつ
F.ウェーバー:舞踏への勧誘
F.ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ
F.ハイドン:ピアノ三重奏曲第25番 ト長調「ジプシー・トリオ」
ファリア:歌劇「はかなき人生」より スペイン舞曲第1番
A.ピアソラ:フガータ
A.ピアソラ:タンゴの歴史より「カフェ1930」
A.ピアソラ:エスクアロ鮫
A.ピアソラ:フーガと神秘
A.ピアソラ:アディオス・ノニーノ
A.ピアソラ:リベロタンゴ

奥村愛さんのヴァイオリンコンサート。
弟さんはチェロ奏者でいっしょに演奏、二人の音楽家を育てた両親は大変でしたね。
コンサートは生誕100週年を迎えるタンゴ界の巨匠/ピアソラの曲がぎっしりと詰まったもの。
フォービート、ハバネラ、ジュンバ、シンコパの4種のリズムがタンゴの基本で、ハンドネオンが欠かせない。
中盤の鮫はタンゴ〜って感じがして、いつ聞いてもイイですね。

なお、奥村愛さんの使用ヴァイオリンは 1738年に作られたカミロ・カミリ、美しい黄金橙色のニスが魅力的とかで、
ステージのライトアップもあって輝いて見えましたね。

また、その日の夜はちょうどEテレでピアソラの特集があり、タンゴをより詳しく知ることが出来た。
ピアソラは父がニューヨークで買ってきたハンドネオンとラジオの曲で衝撃を受けたタンゴに目覚めるものの
いろいろ浮き沈みあり、リベロタンゴは50歳になって作った曲になり遅咲きでしたね。



題目:木嶋真優 ヴァイオリンコンサート
日時:2022.03.17
場所:高岡文化ホール
曲目:
E.エルガー:愛のあいさつ
S.プロコフィエフ:組曲「ロメオとジュリエット」
G.ガーシュイン:「ボギーとベス」よりサマータイム
M.ファリャ:スペイン舞曲「はかなき人生」より
F.スメタナ:「我が故郷より」から第2番アンダンティーノ
S.フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調

ヴァイオリニスト木嶋真優さん、テレビのバライティ―番組で受けた印象とは違って、
演奏時のトークでは素直で少しやんちゃな感じを受けました。

また、ピアノに寄り添うように演奏するヴァイオリニストは初めて見ました。
伴奏するピアニストは学生の時からの長い付き合いというのだがら、それも頷けられますね。

使用楽器はNPO法人 イエロー・エンジェル/宗次コレクションの1699年に作られた名器ストラディヴァリウス「ウォルナー」


題目:川久保賜紀(ヴァイオリン) 上原彩子(ピアノ) コンサート
日時:2022.06.19
場所:高岡文化ホール
曲目:
R.シューマン:幻想小曲集op.73
F.シューベルト : ヴァイオリン・ソナタ第4番 D.574
R.シューマン:幻想小曲集op.12(ピアノソロ)
J.ブラームス : ヴァイオリン・ソナタ第3番

超有名なヴァイオリニス/川久保賜紀さんとピアニスト/上原彩子さんのデュオコンサート。
2002年チャイコフスキー国際コンクールヴァイオリン部門最高位入賞(1位なしの2位)の川久保賜紀さん。
2018年より富山の桐朋学園大学院大学教授になっているというが、なかなか道端で会いませんね(当たり前か・笑)。

相方の上原彩子さんも2002年のチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門にて日本人として初めて、
かつ女性として世界で初めての優勝を果たした方。
ロシアのお国柄もあってアジア人が優勝するのはなかなか大変です。
ロシアで4年毎に開催されるチャイコフスキー国際コンクールだが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、
国際音楽コンクール世界連盟によりコンクールの排除を決定され、何だか寂しいですね。
早く戦争終えてほしものです。

ブラームスはピアノ、ヴァイオリン、チェロを演奏していたため、ヴァイオリンの特徴を生かした曲作りは高い評価を受け、
ベートーヴェン、メンデルスゾーン、チャイコフスキーと並んで「四大ヴァイオリン協奏曲」と言われています。
しかし、ブラームス(ドイツ)とチャイコフスキー(ロシア)は互いに評価はしていなかったと言うから残念な話ですね。

とはいえ、最後に演奏さえた「ブラームス : ヴァイオリン・ソナタ第3番」、これがブラームのヴァイオリンが
得意だったの曲なのかぁとしみじみと聞いていました。



題目:ロザリオ・ソナタ 
日時:2022.09.11
場所:ボルファート富山
曲目:H.ビーバー:ロザリオ・ソナタ 第11〜15番、パッサカリアト短調

「ロザリオ・ソナタ」全曲演奏会を3回に分けて行われ、最終日の演奏会/第11〜15番を堪能。
聖母マリアとイエス・キリストの生涯を表現した全16曲のヴァイオリン・ソナタ。
バラは聖母マリアの象徴とされ、ロザリオ(バラの花冠の意)からその名がついた。
やや宗教の色濃いかと思いきや、演奏自体はそのような感じは受けなかったです。

1曲ずつ異なる調弦する変則調弦「スコルダトゥーラ」を用いられた曲のため、
現代のバイオリンでは演奏できないというのだから面白い。
中には弦が交差して張られたものもあり、楽器マニアとしてはそそられました(笑)。

バロックバイオリンの特徴としては、「アゴ当てが無い」「全長が短い」「弓が異なる」などで、
ストラスバリウスのオリジナルがこれに近いです。
モダンバイオリンは、コンサートホールが大きくなるにつれて、大きい音を求められるようになり、
進化していきました。


題目:ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 9曲演奏会
日時:2022.12.31
場所:東京文化会館 小ホール
奏者:古典四重奏団、クァルテット・インテグラ、クァルテット・エクセルシオ
曲目:ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 Op.59-1 「ラズモフスキーNo.1」
弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 Op.59-2 「ラズモフスキーNo.2」
弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 Op.59-3 「ラズモフスキーNo.3」
弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 Op.127
弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調 Op.130
弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.133 「大フーガ」
弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131
弦楽四重奏曲第15番 イ短調 Op.132
弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調 Op.135

ベートーヴェンは交響曲 9曲、ピアノソナタ 32曲、弦楽四重奏曲 15曲を作り、
その内の9曲を14時〜21時の7時間(休憩含む)で演奏。
3組の弦楽四重団で行うのだが、演奏する方も聞く方も大変、
時間がある年末でないと成立しないコンサートですね(笑)。

古典四重奏団は全て暗譜しての演奏、クァルテット・インテグラの息の合った演奏がすごかった、
クァルテット・エクセルシオは富山でも何度か演奏聞いていますが、全てが良かったデス。
個人的には「大フーガ」が好きですね。
ちなみに、隣の大ホールでは交響曲 全9曲演奏で13時〜23時45分の7時間(11時間45分)で演奏と更に長いから驚きです。


題目:木凜々子 ヴァイオリンリサイタル
日時:2023.05.03
場所:金沢アートホール
ドヴォルザーク /母が教えてくれた歌
ドヴォルザーク/4つのロマンティックな小品
ショパン / 夜想曲(ノクターン)第2番変ホ長調 Op.9-2【編曲:サラサーテ】
ヤナーチェク / ヴァイオリンソナタ
ヴィエニャフスキ / 華麗なるポロネーズ第1番

ピアニスト/かてぃんとでコラボしていた演奏に興味が湧き、見に行きました木凜々子さんのコンサート。
ユーチューバーとしてもかなりの人気ですが、生で見るとキレイですね。
第一次世界大戦の時代に作られた戦争からの希望「ヤナーチェク / ヴァイオリンソナタ」は相反して何だか重みのある曲でした。
使用楽器は黒澤楽器店さんのストラディヴァリウス「Lord Borwick」というから驚きです。

木凜々子 ヴァイオリンリサイタル


題目:YAMATO String Quartet
日時:2023.06.23
場所:富山県民会館
選曲: A.ボロディン:弦楽四重奏曲 第2 二長調
E.モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス
伊福部昭:ゴジラ
A.ピアソラ:天使の死 悪魔のロマンス
ビートルズメドレー
クィーン:ボヘミアン・ラプソディ

「研ぎ澄まされた刃物」という例えで紹介された異色のバイオリニスト、石田泰尚さん。
これでも神奈川フィルの首席ソロ・コンサートマスターを務めているからすごい。
今回は小さいホールでより近くで、それもクラシック以外にタンゴやロックなどいろんな分野の演奏を
聴けるから、たまりません。
特にアンコールのレッドツェペリン カシミールは鳥肌立ちました、バイオリンとロックは合いますね。



題目:岡本誠司ヴァイオリンリサイタル
日時:2023.12.21
場所:高岡文化ホール
選曲:
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ短調 “遺作”
ラヴェル:ガブリエル・フォーレの名による子守歌
ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調
クライスラー: ラ・ヒターナ
ブラームス(ヨアヒム編): ハンガリー舞曲第5番
サラサーテ: ツィゴイネルワイゼン
バルトーク: ラプソディー第1番
ラヴェル: ツィガーヌ

教会や宮廷のための音楽が大衆のための音楽に移り変わる歴史とその代表作の紹介など、
クラシック曲の変化点となるを分かり易く理解できるコンサートでした。
特にブラームスがハンガリーのジプシー(ロマ)音楽に基づいて編曲した舞曲の生演奏は個人的に良かったです。

ちなみに使用するヴァイオリンはNPO法人イエロー・エンジェルより貸与されたマッテオ.ゴフリラー(1702年)、
イタリア/ヴェネツィアの製作者で、特にチェロではかなり有名。

題目:HIMARI ヴァイオリンリサイタル
日時:2024.05.03
場所:石川県立音楽堂 コンサートホール
選曲:
ワックスマン:カルメン幻想曲
(共演 オックスフォード・フィルハーモニー管弦楽団)

12歳でありながら、カーティス音楽院の音大生。
使用楽器は1717年製ストラディヴァリウス「Hamma」前弓は「宗次コレクション」より貸与されている音楽界のスター。
でも見た目はほんと小さな少女だったのには、驚きでした。
担ぎ出されてややかわいそうな気もしますが。