異彩を放つ険しい岸壁に圧倒された剣岳周回 山スキー

【日時&場所】
2018/04/21-22 剣岳周回

【コースタイム】
8:00 室堂
10:30 剣御前小屋
(真砂沢上部で滑降し、時間をつぶす)

6:00 剣御前小屋
8:00 近藤岩
11:00 小窓
14:00 池ノ谷出合
15:00 馬場島

【コメント】
室堂〜剣沢〜小窓〜西仙人谷〜白萩川〜馬場島の剣岳周回 山スキー。
この時期にしか通れない沢を通過し、普段見れない光景を目の当たりにでき、また山スキーの総合力も試されるのがこのコースの特徴。
何よりも剣岳周辺の異彩を放つ険しい岸壁は、日本国内でもココだけではないでしょうか。

ただでさえ急斜面な上に、落石やクラックを避けなが滑り、デブリを乗り越え、板を担いで渡渉したりと、登りよりも下りの方が疲れて足にきます(爆)。
「小窓まで登り切れば、後は滑降なので楽」という考えは、一切捨てないと痛い目にあいますね。
景色を楽しむのなら大窓、滑りを楽しむのなら小窓が良いデス。
とはいえ、雪解けのスピードは早く、3月中旬〜下旬であれば、全面心地よく滑走できるかと思います。
なお、以下は各ポイントのコメントです。参考までに。

◆室堂(2450m)〜剣御前小屋(2750m)
・特に危険箇所はなく、上部はスキーアイゼンあると楽
・雪景色の源次郎尾根や八ツ峰は迫力があった
・剣御前小屋でも携帯電話がつながる

◆剣御前小屋(2750m)〜近藤岩(1600m)(スキー滑走)
・上部はガリガリ、下部はザラメ。クラックやデブリは少なく全体的に滑走しやすかった
・雪で覆われた平蔵谷、長次郎谷、真砂沢は滑ると楽しめそうな斜面でした
・近藤岩付近では雪割れはあったが、ブリッジはまだ丈夫で特に問題はなかった
・熊の足跡が所々あった
(冬眠明けで腹を空かせている上、子連れのためやや気が立っているのでこの時期の熊は要注意)

◆近藤岩(1600m)〜小窓(2340m)
・標高差450m、デブリも少なく登りやすかった
・高度が上がると振り返れば鹿島槍が、右は池ノ平山、左に小窓の王と圧巻
・小窓稜線には雪庇ができていたが、切れ目を登った

◆小窓(2340m)〜西仙人谷〜白萩川〜馬場島(760m)(スキー滑走)
・小窓から西仙人谷へのエントリーは急斜面のため慎重に
・西仙人谷の上部はザラメで滑りやすいが、切り立った狭い谷にデブリやクラックがあり、細かいターンが要求された
・頭上の稜線からのブロック崩壊で、岩や雪の塊が落ちてくるので、耳は澄ませながら早めに通り抜け
・白萩川はほぼ全面デブリで滑り難かったが、振り返ると大窓が大きく迫力あった
・池ノ谷出合(1050m)付近で沢が顔を出し、3回ほど板を外して通過、徒渉も1回あった


月光に映える剣沢

立山と別山も

剣御前山からの日の出

風の強い稜線

ひっそりとライチョウ

立山川に滑り込むスキーヤー

シュプールが素晴らしいね


いざ剣沢へ滑降開始

上部はカリカリのアイスバーン

雪に覆われた平蔵谷

有名な長次郎谷、奥には八ツ峰が

小窓へGO

振り向けば鹿島槍ヶ岳

小窓の王が圧巻

記念撮影デス

西仙人谷へのエントリー

桁違いの急斜面

安全地帯はありません

ガンガン滑ります

頭上から轟音たてながらのブロック崩壊

白萩川と合流、大窓は迫る

既に雪割れし、沢が顔を出す