カクテルについて

カクテルとは
ベースとなる酒に、別の酒や炭酸飲料、ジューズ等の2つ以上の材料を 混ぜ合わせて(割って)飲むミックスドリンクの総称です。
ベースとなる酒には、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ、ウィスキー、ブランデー、ワイン、リキュールなど の蒸留酒(スピリッツ)を使います。
混ぜ合わせる材料や割り方でフィズ、フロート、サワーなどがカクテルにつきます。


<カクテルの混ぜ合わせる材料や割り方について>
割り方に工夫を凝らし、材料の特徴を生かすようにしています。

フィズ
FIZZ
例 ジン・フェズ
レモンなどの柑橘系果汁にシロップで甘味を加え、ソーダ水で割る方法。
フィズとはソーダの炭酸ガスがシュッとはじけた音からきている。
コリンズ
COLLINS
例 トム・コリンズ
フィズと同じ作り方で、ステアしてロング・ドリンクで飲む方法。
フロート
FLOAT
例 ホワイト・ルシアン
比重の異なる2種類の材料を混ぜらないように積み重ねる方法。
バー・スプーンの背中を用いて、グラス内側を伝わらせるようにしてゆっくり注ぎ込む。
プース・
カフェ
POUSSE
-CAFE
例 レインボー
フロートの3層以上のもの。
比重の重い順に混ざらないように積み重ねるのが大変。
そのうちの7色のものをレインボーと言います。
サワー
SOUR
例 ウィスキー・サワー
レモンなどの柑橘系果汁にシロップで甘味を加える方法。
ソーダ水は入れない酸味のあるものです。
クーラー
COOLER
例 ボストン・クーラー
レモンなどの柑橘系果汁にソーダー水などの炭酸系を加えた清涼飲料風な作り方。
フローズン・
スタイル
FROZEN
STYLE
例 テキーラ・サンセット
氷とともにミキサーに入れ、シャーベット状にして飲む方法。
2本のストローは、小さな氷がストローに詰まって際のスペアです。
フラッペ
FRAPPE
例 ミント・フラッペ
砕いた氷をグラスに盛り上げるようにのせ、スピリッツを注ぎ飲む方法。
ジュレップ
JULEP
例 ミント・ジュレップ
ミントとシュガーを混ぜ、砕いた氷を詰めたグラスにスピリッツを注ぎ、 あとはグラス表面が凍結するまでステアする方法。
トディー
TODDY
例 ウィスキー・トディー
グラスにシュガーを入れ、スピリッツを注いで水か湯で割る方法。
古くから寒さを凌ぐのに飲まれていた。
エッグ・
ノッグ
EGG NOGG
例 ブランデー・エッグ・ノッグ
エッグ、ミルク、シュガーを加え最後にナツメグをふりかけたミルクセーキ風な作り方。
ホットで飲む場合とコールドで飲む場合とがあります。
フリップ
FLIP
例 シェリー・フリップ
エッグ・ノッグと同じような作り方で、ミルクは加えなません。
リッキー
RICKEY
例 ジン・リッキー
レモンやライムを搾り、その実を入れてソーダで割る方法。
マドラーで実を潰して自分好みの味に出来る。
バック
BUCK
例 ジン・バック
レモンジュースとジンジャーエールを加えた飲み応え強くする方法。
“キックのある飲みもの”ということからBuckにはStag(雄鹿)の意があります。
ハイボール
HIGHBALL
例 ウィスキー・ハイボール
ソーダー水やトニックウォーターなどの炭酸水で割る方法。
日本ではウィスキーをソーダーで割るのが一般的。
スリング
SLING
例 シンガポール・スリング
甘みと酸味を加え、水や炭酸水で割る方法。
「スリング」とは、ドイツ語で「飲み込む」という意味。




<ベースとなるお酒について>
主なベース酒の製造方法や性質を理解し、混ぜ合わせる材料の特徴を際立てるようにしてます。

ベース酒 製造方法 特徴 主な銘柄
ジン
(GIN)
大麦やライ麦、トウモロコシなどの殻類を糖化・発酵させ、ジュニパーベリー(ねずの実)やオレンジの果皮などのハーブの香味を つけた蒸留酒。 イギリス製ドライ・ジン、オランダ製ジェネバ、それ以外に大別されます。

ジン特有のクセある匂いを中和させるライムやレモンなどの柑橘類で割るのが一般的です。
ギルビーズ
(イギリス/伝統メーカー)

ゴードン
(イギリス/伝統メーカー)

ボイス
(オランダ/世界最古のジンメーカー)
ウオッカ
(VODKA)
大麦やライ麦、トウモロコシ、ジャガイモなどの殻類やイモ類を麦芽で糖化・発酵させ、 白樺で作った活性炭で濾過した蒸留酒。 無色/透明/無臭のため、混ぜ合わせる材料の特徴を損なわないので、 カクテル材料としてよく使われます。

また、ウォッカは冷やせば冷やすほど独特の甘みが出る特性があります。
スピリタス
(ポーランド/アルコール度数96度 世界最強の酒)

スミノフ
(アメリカ/ウオッカの世界売上第1位)

ストリチナヤ
(ロシア/"首都"の意)
テキーラ
(TEQUILA)
アロエに似た植物/竜舌蘭(リュウゼツラン)を発酵させたアルコール度数が高い蒸留酒。 メキシコの特定地域で作られたものだけにテキーラという名前をつける事が許されています。

熟成期間の違いで、ホワイト(熟成なし)/ゴールド(2ヶ月以上熟成)/アネホ(一年以上熟成)に大別されます。

アルコール度数が高いので、喉を守るために塩を舐めたりライムを口へ絞ったりして飲むのが一般的です。
エラドゥーラ
(テキーラ町の東のアマティタン町)

サウザ
(テキーラ町、メキシコ国内がメインの会社)

クエルボ
(テキーラ町、アメリカがメインの会社)
ラム
(RUM)
サトウキビの絞り汁や糖蜜などを発酵させた蒸留酒。 産地としてはキューバが有名です。

色により分類したホワイトラム(無色)/ゴールドラム(薄い褐色)/ダークラム(濃い褐色) や、 香りで分類したライトラム(軽い芳香)/ミディアムラム(中間的な香)/ヘビーラム(強い芳香) などがある。

柑橘系のソフトドリンクや甘みの強いリキュールと相性がよいです。
バカルディ
(プエルトルコ ホワイトラムが世界的に多く使用されている)

レモン・ハート
(イギリス 海軍がよく飲んでいた)

ハバナ・クラブ
(キューバ 100年以上の実績ある)

ウィスキー
(WHISKY)
大麦、ライ麦、トウモロコシなどの殻類を糖化・発酵させた蒸留酒。 イギリス、アイルランド、アメリカ、カナダ、日本の5カ国が主要産地です。
それぞれ個性がある味となっているので、カクテルとの相性があります。

柑橘系のソフトドリンクや甘みの強いリキュールと相性がよいです。
バランタイン
(スコットランド/熟成30年はスコッチ最高傑作品)

ジム・ビーム・ライ
(アメリカ/200年近くの歴史を誇る)

カナディアン・クラブ
(カナダ/大自然が生んだベース酒)
ブランデー
(BRANDY)
ブドウの他にりんごやさくらんぼなど糖化・発酵させた蒸留酒。 ブドウ以外の果汁を原料とするものをフルーツ・ブランデーと呼び、さくらんぼから作ったキルシュワッシャー、りんごから作ったカルバドスなどがあります。

また、フランスのコニャック地方及びアルマニャック地方の限定で作られたブランド品もある。

ラム同様、卵や牛乳、クリーム類といった濃厚な素材や甘みの強いリキュールと相性がよいです。
ヘネシー
(フランス/コニャック)

フランシス・ダローズ
(フランス/アルマニャック)

ビュネル
(フランス/カルヴァドス)
ワイン
(WINE)
ブドウを発酵させた蒸留酒。 無発砲のスティルワイン(白・赤・ロゼ)、発砲のスパークリング(シャンパン等)、 アルコール度数を高めたフォーティーファンドワイン(ベルモット等)、 スティルワインにハーブや果実を加えたフレーバードワイン(シェリー等)に大別されます。 5大シャトー品以外のものがよく使われます。
リキュール
(LIQUEUR)
蒸留酒に果汁や花などを加え、香りと甘みを混ぜ造られた混成酒。 ハーブやスパイス系、果実系、種子や核系、その他(卵やハチミツ等)に大別される最も種類の多いベース酒です。

ソーダ割りやトニック割りするのが一般的です。
ミドリ
(果実系、日本が生んだ世界的にも有名なリキュール)

カルーア・コーヒー
(ナッツ・種子・核系、コーヒー風味で大人気)

ガリアーノ
(ハーブやスパイス系、長細いボトルが魅力)
ビール
(BEER)
大麦(麦芽)とポップで麦汁を作り、それに酵母を加えて発酵させ、貯蔵庫で熟成した後ろ過してできる醸造酒。 日本のものに多い上面発酵ビール/エールと黒ビールなどの下面発酵ビール/ラガーとの2種類に大別される。

トマトジュースやジン、ワインなどの個性あるものとの相性がよいです。
バス (イギリス)

フーガルデン (ベルギー)

ベックス(ドイツ)