勢子のお手伝いでノウサギをゲット

狩猟/巻狩りで勢子のお手伝いをし、ノウサギを頂きました。
巻狩りとは、勢子がVの字で声を上げながら、山の上で散弾銃を待ち構えた元へ追いやる方法。
ノウサギは後足が強く、上に向かって逃げる習性を利用したやり方だ。

ノウサギは夜行性で、冬場は冬芽や白樺の樹皮を食べて過ごす。
普段は杉林の木の根元/土が出ている穴で寝るが、降雪の多い時は葉から落ちる雪の音を嫌って、
林から少し離れた小さな木の下の穴か、もしくは沢の中の土が出ている場所に移動する。

冬場は足跡を追ってある程度生息範囲を見極めることが出来るが、
キツネやテンなどの天敵から身を守るため、最後は大きく跳ねて足跡つかないようにする。
そのため、足跡を追っていると途中で急に途切れた周囲30mがウサギの寝床になる。
これらノウサギの習性を理解して狩猟する野生動物との知恵比べがなかなか面白い。

補足
昔は村の消防団とも一緒になって巻狩りをしたが、今では過疎化の影響で人は少なくなったため、
最近では独りで猟に出かけ、寝ている木の下を狙うことが多い。
ウサギは寝床に入る時、最後に大きくジャンプし、木の下の穴に飛び込み、天敵のキツネから足跡をつけられて、襲われるのを防ぐ。
そのため、足跡が消えた近くの木の下がウサギのいるポイントと分かるのだ。



ノウサギの足跡

天敵テンの足跡


ノウサギの食べ物 冬芽

ノウサギの食べ物 樹皮


勢子のお手伝い


獲ったノウサギは腹を割いて内蔵を取り出し、雪に押し付けて血を吸い出して血抜き処理を行う。
その後は後足首から皮を剥いでいく、はぎ方はイノシシやシカと同じ方法だ。
難しいのは頭の部分、皮下脂肪が少ない上、骨格が細かいため皮を破らないように慎重に剥ぐ。
なめしを作るためには丁寧にやらないとね。
前脚、後脚、心臓、肝臓、胴体にわけたら一段落です。


血抜き処理中


慎重に皮を剥いて

無事に下処理終了


前脚、後脚、心臓、肝臓、胴体にわける