<出港の準備>

船を固定していたアンカーを外し、プロペラ(フォールフェィングベラ)の動きを確認。

陸置きの場合は船底が汚れないのもちろんのこと、トイレやスターンチューブからの浸水の心配もない。

ちなみに、船底塗装を塗ると速度は低下するので、レース艇にはあまり塗らない。

プロペラの羽根の作動確認
帆走状態では、水の抵抗で羽根は閉じる

<シートの整理>

メインセールのカバーの取り外し、ハリヤードやシートを整理する。

デッキやカバーには鳥の糞が付着していることが多いので、その対策も必要かなぁ〜。

<船揚場レーンまで移動>

トレーラーで船台ごと船揚場レーンまで移動。

ヨットの主な材質はFRPと軽いため、移動も楽チンですねぇ〜。

<クレーンで吊り上げ>

上下架施設(自走式クレーン)でヨットを吊り上げ、船揚場レーンへ移動。

センターが出ているか確認してから、ゆっくりとスリングで吊り上げる。

<ヨットを着水>

ヨットをゆっくりと着水させる。

安定してからヨットに乗り込み、ぶつからないようにボートフックを持ってからエンジンをかける。

<メインスイッチ ON>

船内のメインスイッチを入れる。

なお、バッテリーは常に2台常備してあり、航行中に問題が起きてもすぐに対処出来るようになっている。

<エンジンを始動>

クラッチをニュートラル状態になっていることを確認してから、エンジンをかける。

エンジンをかけた後、排水口から冷却水(海水)が出ているか確認してからヨットを動かす。

<港内に着岸(陸側)>

ヨットのバウ(船首)とスターン(船尾)に「もやい」を用意し、着岸側にフェンダーを吊るしてから着岸する。

クルーの1人が先に上陸し、風上側からの係船金具(ビットやクリート、リング)に「もやい」を取る。

<港内に着岸(ヨット側)>

ヨット側の「もやい」は、フェアリーダーに1度もやいロープを通してから、クリートにクリートヒッチで止める。

クリートヒッチは長さ調整が簡単な上、テンション懸っていても結んだり解いたりで出来るので楽チン。

<セールのセッティング>

ヨットを安定させてからセールのセッティング、 メインセールのヘッドをメインハリヤードに留める。

ちなみにメインセールの材質はポリエステル繊維、劣化し難くて軽量で強度もある。

<リーフィング>

今日は風が強いため、セールを縮めてヨットの安定を保つ「リーフィング」を行う。

リーフポイントのタックをグースネックのフックにかけ、リーフラインを引いてメインセールを縮める。

クリュー
タック

<「8の字」救助訓練>

沖に出たら、リーフィング状態で落水者の救助訓練デス。

「8の字」コースを取り、ヒーブツー(セールを張ったままでヨットを停止する)状態で 落水者の風上側から接近して救助する方法。


セールを下ろしてエンジンを始動させ、落水者を救助よりも素早く助けることができる。

<ベア→ラフ→タック>

落水者を見立てたフロートをスターン(船尾)から流して、救助準備に入る。


クルーは落水者を見失わないように絶えず位置を確認しておき、また浮き輪などを海へ投げ入れる。


ヘルムスマン(舵を操作する人)はジブセールトリムをそのままの状態で、直ちにベア(風下に方向を変える)を行う。

行き足が付いたらラフ(風上に方向を変える)を行い、タックして落水者に向う。

<ベア→ヒーブツー>

ヘルムスマン(舵を操作する人)はジブセールトリムをそのままの状態で、ジブセールに裏風を入れて行き、徐々にベアを行う。

そして、落水者の風上でヒーブツー(停止)の状態になり、落水者に近づく。

クルーは風下側のスターン(船尾)にボートフックを持って構え、救助のタイミングを見計らって助ける。