パイプオルガン見学会

題目:パイプオルガン見学会
日時:2023.08.16
場所:旧東京音楽学校奏楽堂

日本最古のパイプオルガンがある旧東京音楽学校奏楽堂。
この見学会に参加、実物や模型を観ながら、構造を学びました。

なお、パイプオルガンは紀州徳川家16代、徳川頼貞のものだったが、
関東大震災を期にここに寄贈されたものだというのだから驚き。

また、当時の日本は西洋音楽/音響効果など正確に分かっていなかったちゃめ、
・天井をカマボコ式に
・壁におがくずや藁を入れて防音効果を期待
など、手探りの状態で東京藝術大学旧奏楽堂が作られたとか。
面白いですね。

パイプオルガンの音を鳴らす構造は、モーターでふいごからパイプへ空気を送り、空気を振動させて音を鳴らす。
人がリコーダーを吹くのと同じ要領ですね。
それらを模型や実物の裏側を観ながら、理解できたので楽しかったデス。

パイプの長さは8フィート(1フィート:30cm)が基本で、
低音は32フィートだが、音の輪郭を出すために、8フィートも鳴らす。
(音が2音以上、発音して演奏するところが驚きです)

フルートやホルンのような音色も出せるだけでなく、尺八の音まで出せるところがすごい。
また、1本のパイプで1音出すため、同じ長さのパイプが並んでいるのは単なるデザイン。
(後ろに管が繋がっているかどうかで区別できる)

パイプオルガンの操作は、ピアノとは異なり、タンギングを考慮して鍵盤を押すのがコツとか。
(木管・金管楽器を演奏していないと分かり難いかも)
また、足鍵盤もあるため、楽譜を目で追うのも大変。
楽譜の上の「ヘ」は右足、楽譜の下の「ヘ」は左足と、分かれている。

なお、オルガニスト(音大卒)でないとパイプオルガンは触れないのが残念。
そのため、体験会があるとうれしい限りです。

東京藝術大学音楽学部学生 及び 院生が演奏する日曜コンサート。
明治23年に建設された旧東京音楽学校(現 東京藝術大学音楽学部)奏楽堂で行われる。
第1&第3日曜日 「チェンバロ」で、第2&第4日曜日 「パイプオルガン」とに分かれる。

日本最古のパイプオルガンから流れる音色は、奥深い歴史を感じられます。
校内には「荒城の月」や「花」で有名な明治の有名な作曲家/滝廉太郎の像も置かれ、
日本の音楽発祥の地ですね。

ちなみに明治時代,西洋音楽を取り入れ始めたころ、「荒城の月」や「花」を作曲した滝廉太郎氏が
国の指示で「ピアノ曲」を学ぶためにドイツに派遣されるも、結核のために帰国。
その無念さを込めたピアノ曲が「憾」。若干23歳という若さで死去。


旧東京音楽学校(現 東京藝術大学音楽学部)奏楽堂

施設の内装は明治そのもの

日本最古の洋式音楽ホール

国内最古のパイプオルガン

パイプオルガンの発音原理を分かり易くした模型

パイプオルガンの裏側

小さな梯子で上に登れる

パイプオルガンのモーター

パイプオルガンの細部

昔は藁やおがくずで音響効果を出しそうとしていた

尺八の音も出せるストップもある

足の踏むところにものストップがあり、ひとりでも操作できるようになっている

せっかくだので弾かせてもらいました(祝)

「荒城の月」や「花」で有名な明治の有名な作曲家/滝廉太郎の像

幼少期の一時期、富山で過ごした滝廉太郎、その記念像